女王様のイスとすけべイス

電動ベッドや鏡張りの部屋、透明風呂などは、現在ではめったにお目にかかることはありません。風営法によって一定の制限がなされたために、新たにつくられることがなく、古い設備が残っているホテルでしかお目にかかれません。消えていったアイテムが数多くある中で、「女王様のイス」や「すけべイス」はいまだに残っているようです。

消えたアイテムたち

電動ベッドや透明風呂が現在も残っていたとして、果たして喜ばれるかと言えば、かならずしもそうとは言い切れないのではないでしょうか。透明風呂がはやったのは、女性が「恥じらい」を持っていた時代です。恥ずかしがって裸を見せない女性のヌードを、女性に知られずにあらゆる方向から観察することができたからこそ、価値がありました。

現代の女性はヌードを恥ずかしがりません。初めての相手と明るいバスルームに入ることに抵抗はありませんし、明るい部屋での性行為にもためらいはありません。恥じらいのないものをみることに、男性は興奮しないものです。

回転ベッドの魅力は、回転しながら鏡にうつる自分たちの行為を覗くことでした。回転すること自体には大きな意味はなく角度を変えて楽しめるという程度だったでしょう。現代では、自分たちの性行為を見たいカップルはビデオカメラを持ちこんで撮影をしています。鏡がなくても見られるようになりましたので、回転ベッドの現代には通用しないかも知れません。

生きのこったアイテム

すけべイス「女王様のイス」は1976年に発明されました。産婦人科の診察台のように女性が足を広げて座り、男性は股間をじっくり覗き込み楽しめるというイスです。下品な代物ですが大ヒット。現在も「セクシャルチェア」「M字開脚診察台」などの名前で、あちこちのホテルで使われています。

「すけべイス」も数多くのホテルで使われています。もとはソープランドの備品ですが、ラブホに拡大し定着しました。浴室用の丸いイスの真ん中に、10センチほどのくぼみがあり、洗いながら股間に手を入れられるものです。最近ではくぼみの底に鏡がついていて覗きやすくなっているものもあります。

どちらもとても単純なアイテムで、ストレートに「エロ」を追求したものです。シンプルだからこそ、生き残ったのかもしれません。

女王様のイスとすけべイスは70年代ころから40年近く、すたれることなく使われ続けているラブアイテムです。エロに特化したシンプルさから、生きのこったのかもしれません。