アメニティグッズで女性に人気

ラブホテルの経営は最初、男性目線で発展してきました。もともと、ホテルを選ぶのは男性だったからです。顧客の男性のニーズにこたえるため、ハデで目立つネオンサインで飾ったのも、男性の性欲を高める効果があるからです。お城風の建物や豪華客船風の外観にしたりしたのも、男性の「王様」意識を満足させ性欲をかきたてるため。それが次第に女性視点にかわり、アメニティグッズの開発競争へとつながります。

女性の視点を大切にする

かつては、部屋の内装も男性視点で作られ、けばけばしくエロティックにデザインされるのがふつう。全面を鏡にするのは、男性の趣味です。女性の多くは「見られる」ことを好まず、鏡で興奮するのはもっぱら男性客。回転ベッドを喜んだのも男性です。ホテルは男性の性欲を高め、やる気を起こさせることが大切で、女性客の心理を考慮する必要はありませんでした。

70年前後から、ホテル選びに女性の意見が反映されるようになります。それまでは男性に手を引かれて連れ込まれるだけだった女性たちが、ホテル慣れをし、セックスにも前向きになります。「こないだ泊まったホテルにはシャワーキャップがあって便利だった」という声が、ホテル選びのポイントとなります。宿泊した女性が使えるグッズが豊富な方が人気は高くなりました。

女性好みのアメニティ

女性はセックスにロマンを求め、愛を求めます。単にエロティックなだけでは「もてあそばれている」と感じてしまいがちです。シティホテルを選ぶときにも、景色のよい部屋、バスルームがきれいな部屋、化粧品などが充実したホテルという視点を持ちます。

それと同様に、アメニティグッズにも質を求めます。女性の声を反映して、シティホテルを意識したグッズを置くラブホが増えます。ただ、当初は一流メーカーは、ラブホに商品を提供することを嫌がりました。そのため、最初のうちは二流メーカー品しかありませんでしたが、ラブホテルでのアメニティグッズの使用料がどんどん増えると、一流メーカーも参加するようになります。今では化粧水や乳液、パックなど、女性が必要とするほとんどの物が、揃えられるようになりました。

アメニティグッズの変化は、ラブホの重点顧客層の変化と関係していると言えるでしょう。男性目線のコンセプトから女性視点での店舗づくりに変わってきています。